ボーイ
ボーイはセンパイの名前を知っていたようでした。
店内は証明が少し落とされていて、どこか落ち着いた雰囲気がありました。
嬌声なんかは聞こえませんでした。
「これって、もしかしてクラブじゃねえの?」って感じでしたね。
ただ、最初にボーイに紹介されて座った女の子は、たぶん二〇代前半ぐらいかな?
すごく若かった記憶があります。
クラブってお姉様が多いっていうイメージが合ったんですけど、やっぱり違うのかなと思いました。
センパイには指名(常にテーブルに呼ぶキャスト)の女の子、カズミちゃんがつきました。
いつのまにか、おしぼりが届けられ、ハウスボトルの中からセンパイがいつも飲むブランデーが自然に運ばれて、水割りが作られ、女の子の「いただきます」という合図で乾杯します。
でも、女の子はブランデーじゃなくて、ウーロン茶を飲んでいました。
ここまで、筆者の体験談を語りましたが、ポイントがあります。
まず、ボーイがお客差の顔を覚えていたことです。
僕はここでボーイがセンパイの顔を知っていたと書きましたが、
たぶん、名前までは覚えていなかったと思います。
しかし、名前が分からなくても見覚えのあるお客様なら、ボーイは「お客様はよく存じ挙げています」という感じで接客したことでしょう。
それが「センパイの名前を知っていた」ようにみえるのです。
また、お客様の顔と指名のキャストの名前はセットで覚えているはずなので、「ご氏名はカズミちゃんでよろしいですか?」という言葉が出てきたのです。